2017/02/27
かたいくちばしを持つ鳥に歯はありません。
もちろんニワトリも鳥ですから、くちばしはあっても歯は持っていないのです。
不思議なお話ですが、ふ化したばかりのヒヨコには、
上のくちばしの先端に小さな突起があります。
これは卵歯(らんし)あるいは破殻錘(はかくすい)と呼ばれていて、
この突起が「ヒヨコの歯」の正体です
。一般的に歯とは、口腔内にあるものですが、
これは内側ではなく、外側についているのです。
ヒヨコはふ化するときに内側から卵の殻を割って出てきます。
このとき、この歯が活躍するのです。
卵歯を使って硬い殻を破ってヒヨコは外に出てきます。
卵歯は、ふ化後数日で取れてなくなってしまうので、
見たことがある人、知っている人も少ないのではないでしょうか。
他にも同じように卵からかえる爬虫類が卵歯をもっています。
鳥の祖先はその昔歯を持っていたのですが、
長い年月のなかで失われていきました。
その過程で、何を食べて生活してきたのか、
どういう環境下にいたのかで歯も変わっていったのですね。
生き物の仕組みは知れば知るほどおもしろいですね!
歯科助手 鶴見