2017/05/23
今回の実習では前回窩洞形成(虫歯を想定して削った歯の穴)にコンポジットレジン充填を行いました。
また今回は歯牙模型として「くさび状欠損」(歯ぎしりなどによって歯ぐきの際の歯質が欠けた状態)の模型も送られてきたので、その模型に対しても充填を行いました。
このままだと歯が欠損している際まで確認できないので
さらに歯列模型から外して、歯肉の下まできちんと充填、研磨されているか確認しました。
こうやって確認できるのは模型実習ならでは、です。
この充填、研磨がきちんと行えていないと、プラークや歯石がたまりやすくなり、歯肉の炎症を引き起こしてしまいます。
臨床では日常的に行う処置ですが、拡大視野で注意深く観察しないと実際はなかなか合格点に至らない、奥の深い治療です。
当院のGPアカデミー実習は、こうして日常臨床の中で基礎的と思われる手技を見つめなおし、治療のコンセプトを確認するとても良い機会となっています。
ちなみに「くさび状欠損」は欠けている部分を充填しただけでは根本的な治療とは言えないのですが、またそれについては別の機会に触れていきたいと思います。
歯科医師 林