2025/02/27
品川区の歯医者 かなもり歯科クリニック歯科衛生士の深澤です。
薬局などで「歯を白くする」と謳っている歯磨き粉を買ったのに、思うように白くならなかった、という経験はございませんか?今回はその理由の解説と、本来の意味での歯を白くするホワイトニングについて説明します。
そもそも歯を白くするためには「過酸化水素」と呼ばれる成分の漂白作用が必要になります(歯の内側から作用し白くさせる)。
過酸化水素は劇物であるため日本では未認可であり、歯磨き粉に配合し販売することはできません。
日本の歯磨き粉でアプローチできるのは、食べ物やタバコなどでつく着色です(歯の表面にのみ作用)。
配合されている成分は、
①着色を削り落とすための粗い清掃剤・研磨剤(炭酸カルシウムなど)
②着色を化学的に浮かせたりつきにくくする薬用成分(ポリリン酸やピロリン酸)
の、2パターンがあります。
①は、力加減やお口の中の状況などによっては、着色だけでなく歯も削れてしまったり、研磨剤が歯茎に入り込んで炎症が起きてしまうことがありますので、あまりおすすめはできません。できるだけ、歯に優しい②の化学的な作用で落とすものを選ぶと良いでしょう。
日本で販売されている「歯を白くする」と謳っている歯磨き粉は、「歯の着色を落として本来の白さに戻す」という言い方が正しいです。しっかり後者の書き方をしている商品もありますが、怪しいものはパッケージの成分表を確認してみてください。
最近流行っている、歯科医院以外の場所で手軽に行えるセルフホワイトニングも同様です。「過酸化水素」は医療従事者という責任者がいなければ扱うことができないため、先程挙げた「ポリリン酸」などのことが多いです。
現在SNSや通信販売が発展し、海外の歯磨き粉も購入できるようになりました。海外の歯磨き粉には「過酸化水素」が認可され配合されているものがあります。こちらもセルフホワイトニングのひとつと言えます。
しかし安易に使用することはおすすめしません。むし歯や、歯にひび割れがあるとしみるなど痛みが出ることがあるためです。
また「過酸化水素」の他にも日本で未認可である薬品が使用されている可能性があり、歯だけではなく粘膜にも影響が出るリスクもあります。
海外製品を使用する時は、自己責任となりますのでよく考えてから使用することをおすすめします。
歯科医院のホワイトニングで取り扱う薬剤は、歯の着色にだけ効果のある「ポリリン酸(前述でセルフホワイトニングに使用されているもの)」ではありません。歯そのものの色を白くすることができる「過酸化水素」を使用してホワイトニングを行います。
取り扱う過酸化水素は高濃度のものになるため、セルフホワイトニングよりも高い効果が期待できます。
(※ただしその方の歯の状態や年齢などにより、白くなりにくい場合もあります)
歯科医院でできるホワイトニングには、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、ウォーキングブリーチがあります。
ホワイトニングの種類
①オフィスホワイトニング:高濃度の過酸化水素を使用し、歯科医院で行う
来院する必要があるが寝ているだけでOK
歯並びが悪くてもできる
短時間で効果が出やすい
範囲は前から4~5番目までの歯
②ホームホワイトニング:低濃度の過酸化水素を使用し、マウスピースに薬剤を入れ自分自身で行う
自宅で自分のタイミングでできる(マウスピース作製のために来院する必要はある)
歯並びが悪いと難しい
効果が出るのに時間がかかる
範囲は全ての歯
③ウォーキングブリーチ:神経が死んでしまい変色した歯を白くする処置で、数回の来院が必要
当院のホワイトニングについてはこちらを参照
着色や歯石がついているとホワイトニングがまだらになって綺麗に仕上がらないことがあるため、事前にクリーニングする必要があります。
また、むし歯や歯のひび割れがある場合は、強い痛みが出る可能性があるため治療が優先となります。
自分にはどれが適用なのか、ホワイトニングを行っても問題がないか、ホワイトニング前にはプロによる歯の状態チェックをすることが重要です。
口は全ての入り口、健康への入り口です。口の中のことは全身に影響を及ぼすため、定期的な検診を受けることをおすすめします。
私たちは歯周病専門のクリニックとして虫歯治療から噛み合わせまで、
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患者様の満足を第一に最後まで治療します。
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