親知らずが痛い!智歯周囲炎の場合、抜かないといけない?抜くならいつがいい?

かなもり歯科クリニック 医院ブログ

大切な歯を残す。品川区・大田区(東京)の歯科・インプラント・歯周病なら当院へ

親知らずが痛い!智歯周囲炎の場合、抜かないといけない?抜くならいつがいい?



北品川の歯医者 かなもり歯科クリニックの歯科医師 林です。


歯科医院でレントゲン撮影をしたとき「親知らずが埋まっていますね」と指摘を受けたり、以前はなかった奥歯が歯茎の奥の方から生えてきたり、また上下の奥歯が腫れてきて親知らずの存在に気づかれることがあると思います。


当院では親知らずの抜歯は積極的にお勧めしています。  

 

以下、その理由についてお伝えしていきます。


北品川 歯医者 親知らず 智歯


なぜ親知らずは抜歯したほうがいいの?


親知らずを抜かなかった場合、他の歯への虫歯、歯周病などの悪影響があるからです。


左下の写真は親知らずを指摘した当初のレントゲン像です。この時点では前方の歯には大きな問題は認められません。一方、右下の写真はその2年後に来院されたときのレントゲン像です。患者様のご都合で一時来院が途絶えていたのですが、手前の歯に、神経に迫る大きなむし歯を認めます。このケースでは残念ながら前方の歯は神経を取る処置となりました。傾斜した親知らずと前方の歯の間は適切な清掃ができないことが多く、問題が生じる前に早期に親知らず抜歯が必要なことを示していると言えます。

北品川 歯医者 親知らず 智歯

 

また以下は上顎の親知らずをそのままにしたケースです。左下の時点ですでに歯周病と虫歯の進行を認めますが歯自体は保存できる可能性があったかもしれません。一方、右下は4年後に久々に来院されたときのレントゲン画像です。神経に至る大きなむし歯と歯周病の悪化も認め、残念ながらこの歯は抜歯となりました。

北品川 歯医者 親知らず 智歯

 

このように親知らずを抜歯しなかったことで他の歯への悪影響が出るケースはしばしば認められます。


親知らず抜歯のリスクは?


下顎の親知らずの場合、下顎骨に通る神経を損傷する「下歯槽神経麻痺」のリスクがあります。これは抜歯に伴って神経の表面を圧迫損傷してしまう偶発症です。もし下歯槽神経麻痺が起こった場合、しびれや知覚の鈍麻(唇等を触れても感じづらい)などが起こりますが、薬物療法などで平均して半年ほどで回復が認められます。それ以外にも抜歯による偶発症は起こりえますが、そのリスクを加味しても抜歯のメリットが上回る、と判断されるケースは多く存在します。


親知らずを抜くベストタイミングは?


基本的には20代前半までに抜歯することを推奨しています。まだ歯槽骨が柔らかく、抜歯後の骨や歯肉の回復も早いからです。それ以降の抜歯の場合、親知らず周囲骨の回復が遅く、骨欠損が残り、歯周病のような病態を呈するリスクが上がります。 

 

ただし、その後も抜歯の意味がないというわけではありません。もし周囲骨の骨欠損が残存しても、歯周外科的アプローチで回復を望めることもあります。それでも加齢とともに周囲骨に問題が残る恐れが高まる傾向があるため、少しでも早めの抜歯介入をお勧めします。


終わりに


親知らずの抜歯は大変で痛い」というイメージが強いので躊躇される場合が多いかもしれません。そのお気持は大変理解できますが、上記のように抜歯のタイミングが遅くなってしまったことで他の歯を守れなかったケースを日々観測します。 

 

また、炎症が起こった後より痛みが無いうちに抜歯をしたほうが、麻酔が効きやすく、術中の痛みが少なく、歯肉の回復が早い、などメリットが多くあります。症状がないうちに外科処置を選択するのは勇気がいることかもしれませんが、当院では他の歯への悪影響が出ることが懸念される親知らずは積極的に抜歯をお勧めしています。


抜歯に関して心配事項がある場合は担当医や衛生士にお気軽にご相談ください。


当院での親知らず(智歯)抜歯の方針についてはこちらのリンクも参考になさってください。

具体的な抜歯の方法は当院の親知らず抜歯のYouTubeなどもぜひご覧になさってください。

 

私たちは歯周病専門のクリニックとして虫歯治療から噛み合わせまで、
患者さま一人ひとりに合わせたトータルな治療をご提案し
患者様の満足を第一に最後まで治療します。 

初診のお申し込みは、24時間WEBから可能です。
皆様のご来院を心からお待ちしております。  
http://kanamorisika.com/yoyaku24h/