2019/10/26
2019/08/07
2019/06/12
梅雨に入り雨がちな今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか
さて、本日は第20回かなもり歯科クリニックの実習についてご報告いたします
この回は「歯肉切除術」について学びました
ところで皆さまは服用している薬剤が原因で歯肉増殖(歯肉が硬く腫れる)ことがあることをご存知でしょうか?
原因となる薬剤は
・抗てんかん薬であるフェニトイン
・降圧剤であるニフェジピン
などが有名です
一般的な歯周病と違ってプラークコントロールや歯石除去だけでは改善しない歯肉の腫脹を取り除くのが「歯肉切除術」です
この外科治療後の結果がこちらです
今回の実習で学んだ一番重要なポイントは「歯肉の形はその下の骨の形に依存する」ということです
例えば前歯の歯茎のラインをキレイに揃えるためには、骨の形を整えるための仮歯のようなガイドを準備して手術に臨みます
単純に増殖している歯肉を除去するだけでは審美的な改善は得られないのです
実習ではゴム状の粘膜を削ぎ落として厚さを調整し縫合するところまでを行いましたが、マネキンでの実習は視野の面など、大変勉強になりました
当院では被せ物の作成に先立って歯肉の手術を行うことが多いですが、前歯などの審美領域の治療に際しては技工士さんの協力のもと、デザインとシミュレーションを行ったり、先だって矯正を行うこともあります
詳しくは当院の症例集をご覧ください
2019/03/13
2018/09/17
2018/09/11
02.かなもり歯科クリニック, 03.学会・研修会, 06.歯周病
やっと過ごしやすい季節になってまいりましたが、皆様いかがおすごしでしょうか
今回は歯周病治療の基本であるSRP(スケーリング・ルートプレーニング)についての実習をご報告いたします
最初のテーマは、「器具による歯石除去の違い」です
現在当院ではSRPのための道具として
・超音波スケーラー
・手用キュレット(グレーシーキュレット)
・Er:YAGレーザー
の三種類を用意しています
今回の実習では歯石を模した模型と滅菌した実際の歯(抜去歯)を使ってそれぞれどのような違いがあるかを確認しました
学術的には器具による歯石除去の違いに関して様々なデータがありますが、各々が実感としてどの器具を使えばどのように歯石が取れていくかを口腔外で確認できたのはとても有意義でした
(上記写真は、当院での勉強会で衛生士の中村さんが作成したスライドから引用しました^ ^)
次に前回実習に引き続きシャープニング実習を行い、今回は刃部を各自マイクロスコープで確認してみました
当院の衛生士さんたちも、自分でシャープニングした刃部を日常的に拡大して見ることは少ないので、みなさん興味津々でディスカッションを行なっていました
最後に基本的なキュレットの保持方法とレストの置き方、動かし方などを院長から指導いただき、各自確認を行いました
歯科医院では日々このように様々な方法を駆使して歯石除去を試みています
なぜそこまでして歯石を取る必要があるのか?
についてはまた別の機会にお伝えできればと思います
歯科医師 林
2018/06/29
GPアカデミーの実習も今回で12回目ですが今年はいよいよ歯周病について1年間学びます!
記念すべき第一回のテーマは「口腔内写真撮影」です
昨年の実習はドクターのみで行っていましたが、今回はスタッフ全員で習得すべき技術としてトレーニングを行いました
参加してくれたのは当院の若手スタッフ3人です^_^
最初に院長から、基本的な口腔内写真の説明、講義を行ってもらいました
(説明に使用したスライドは過去にスタッフの鶴見さんが当院の勉強会のために作ってくれたものです!)
みんな真剣に院長の説明を聞いていましたが、撮影に関する説明への関心に留まらず、実際の症例写真のビフォー、アフターの比較を見て「すごい!こんなに綺麗に治るなんて!」という素直な反応で、とても新鮮でした^_^
実習は各自まず模型を使っての撮影を行いました
他のスタッフが撮影している間もイメージトレーニングに余念がない姿もまた印象的でした
その後お互い実際に口腔内撮影を行いましたが、ここではアシストのコツも満載で、いかに患者さんのストレスのないように撮影者もアシストも気を遣うべきか、身をもって体験できたと思います
ところで、口腔内写真撮影で使用するカメラは、女性が片手でホールドするにはかなりキツイ重さです…
なので出来る限り両手で持てるようにアシストしてもらうのですが、それでも数回連続で撮影をするような場合はかなりフラフラになります(>_<)
今回、トレーニングに参加したスタッフからも撮影枚数が増えるごとに「重い!腕が震える!」との悲鳴が上がっていました。
よりシンプルで軽量な撮影機器もありますが、撮影された写真の精度を求める場合はやはり重量のあるフルサイズ機器がベストなのでそこは耐える、もしくは鍛えるしかないですね…(u_u)
当院では初診時および治療の各ステップでお口の中の状態を記録させていただいてますが、これは患者さんと治療者両方においてとても重要な資料となります
口が小さい方、開けにくい方にとっては撮影されるのは大変なこととは思いますが、どうかご協力のほどよろしくお願い申し上げます
歯科医師 林
2018/06/15
みなさん、こんにちは!本日は第11回院内実習のご報告です。今回のテーマは”支台築造”でした。
“支台築造”とは、歯(歯根)と被せ物(冠)をつなぐための人工の土台(コア)を作る処置の事を言います
多くの場合、この処置は前回の実習で行った根管治療が終わった後に行われます。
支台築造の主な目的として、
①残存歯質の補強
②歯根破折の防止
③被せ物の適合性の向上
④根管治療後の再感染の防止(感染経路の遮断) などが挙げられます
今回は当クリニックでも多くの症例で選択される、ファイバーポストを用いたレジンコアシステムで支台築造を行いました。この材料は、従来より使用されている鋳造のメタルコア(上の写真)に比べ、歯の主成分である象牙質と同等の硬さ、優れた柔軟性を持っており、歯根破折が起こりにくく、歯の長期的保存に有利であるといわれています。
今回は今までの実習の総まとめとして支台築造の後、冠を装着するための支台歯形成及びプロビジョナル(仮歯)の製作まで行い、各々の処置工程について再度確認を行いました。
支台築造を行う際、使用する材料やその取り扱いも大切ですが、残存歯質(フェルール)の量も大変重要になります。原則として歯肉縁上に厚さ1ミリ、高さ2ミリ以上の残存歯質が必要となります。残存資質が非常に少ない患歯の場合、残念ながら抜歯になってしまったり、妥協的な(長期保存が難しい)状態での治療になってしまうことがあります。
しかし、そのような歯に対して歯周外科処置やエクストルージョンなどの前処置を行うことで、歯を抜かず、適切な状態で支台築造及び補綴処置が行える場合もあります。
こちらの処置の詳しい内容につきましては、当クリニックHP内の「歯肉弁根尖側移動術」を参照にしていただければと思います。
これまで11回に渡って行ってきました院内実習ですが、次回からは歯周病治療に焦点を当てた内容で行ってまいります。今後も引き続き実習の報告をこのブログ内で行っていきますので、みなさまこれからも是非ご覧下さい!!!
歯科医師 正島
2018/06/04
先日、ウェルテック主催の歯科医師・医師・歯科衛生士のコラボセミナー「目指せ!ぺリオマイスター」に当院の歯科衛生士で参加して参りました。
その際改めて皆様にお伝えしたいと感じたことがありました。
それは、アメリカ人と日本人の歯の予防に対する意識の違いです。
①歯の病気への対処法
アメリカ⇒予防 日本⇒治療
②歯の予防への投資額(年間)
アメリカ⇒3万6千円 日本⇒6千円
③自分の歯に自信がある
アメリカ⇒85% 日本⇒29%
パナソニック調べ
日本では痛くなってから歯医者に行くという方が多いようです。しかし、アメリカでは痛くなる前に予防として歯医者に行く方が多いという大きな差があります。
海外、特にアメリカでは「歯」はその人の清潔感が決まるとされているほど大事なパーツです。
たとえば、日本以外の歯科先進国で銀歯を用いて治療する国はほぼありません。
経済大国にもかかわらず、日本人は諸外国と比べるとまだ「歯への価値観」が低いようです。
痛くなってからではなく、予防として歯医者に行くことが早期発見・早期治療につながります。
日本人全体が歯の価値観を高めて、生涯自分の歯でお食事できる幸せな国になればと願っています(^ ^)
歯科衛生士 高林
2018/03/23
毎月恒例のドクター院内実習、今回は第9回目のご報告です。
今回の実習内容は「歯内療法修復の基本」でした。「歯内療法修復」というのは簡単に言うと歯の神経(歯髄といいます)を取る治療です。歯の神経が虫歯や外傷で細菌感染を受けた場合、歯がひどく痛んだり、歯肉が腫れたりします。このような場合にその歯の症状を取り除き、長い間機能させるには、歯の神経を除去して歯を残すような治療をしなければなりません。そのため歯科臨床の現場において歯内療法修復は非常に高い頻度で行われます。
一般には歯を支える根(根管)の処置なので、根管治療という治療法を行います。この治療法についての詳しい説明、治療の流れについては同ホームページ内、「診療科目と料金」→「根管治療」からご覧いただくことができます。是非ご一読下さい。
今回の実習では根管治療のトレーニングのためにこのような特殊な模型を使用しました。模型を見てみると歯の種類(前歯、奥歯など)によって根管の数が違うことが分かります。根管がひとつだけの単純根管や奥歯のように根管が3つ、4つと存在したり、根の先が彎曲しているような複雑根管など、根管の形態は歯種、個々人によって様々です。
今回は当院の精密な根管治療を行う上で欠かせないマイクロスコープを用いて治療の各ステップを拡大視野で確認しながら議論を行いました。
どのステップの際にどのような器具を使用するのか、各ステップごとの注意点などを全員で共有、確認し合うことで、相互理解をより深めることが出来ました。今後の診療でもこの実習で得たものを生かしていきたいと思います!!
歯科医師 正島